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Confeito Presents 【推しコンテンツ】 第一回 : MH二次創作 【黄金芋酒で乾杯を】 TOP / NEXT |
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2004年3月11日にその歴史が幕を開けた、カプコン発ハンティングアクションゲーム『モンスターハンター』シリーズ。 「狩るか、狩られるか」をコンセプトに「狩猟」というシンプルな目的を個々の手段で突き詰めていける手軽さ、マニアック性がファンの心を掴んでいます。 そして、大自然の中にたくましく生き躍動するモンスターたち。彼らと対峙するプレイヤーの分身ハンターたち。 スケールの大きい自然界を基にした狩り場に、地域色の異なる拠点。そこに根ざす生き物や感情豊かな人々、それらを表現する多種多様な音楽集。 豊富な装備品やアイテムには独自のフレーバーテキストが振られていて、自由度の高い世界観をより鮮明にプレイヤーに提供します。 発売25周年を迎え、来年には新作・ワイルズの告知も発表されていますが、公式によるメディアミックスのみならずファン活動も盛り上がりを見せています。 ファンによる二次創作もSNS、同人イベント、個人サイト問わず散見され、中には動画配信者としてデビューされた方や公式サイドと密になられた方の姿も! そんな中今回管理人の個人的趣味と嗜好でご紹介させて頂くのは、モンスターハンター略してモンハン二次創作作品のひとつ、 小説サイト【ハーメルン】様で公開されている長編小説【黄金芋酒で乾杯を】様となります。 著者はX(旧ツイッター)でモンスターハンターのFAを公開されているzok様。一時旧ツイッターのアカウントを運用していた際御縁ができました。 モンハンという様々な解釈が出来る作品に対しどのような物語性が込められた作品なのか。管理人の独断と偏見に満ち満ちた紹介文にて解説(?)します! (壱)How do you like... “Goldenfish Brew”? 『あなたの難を、転じます。狩猟と商事の南天屋』 これは【黄金芋酒で乾杯を】内に登場するメインハンター集団、南天屋さんのキャッチコピー的フレーズです。 モンハン・ナンバリングタイトルのうち2作目になるMH2(ドス)、後の4系統の拠点となる大型商業都市はドンドルマ。 立地の関係からモンスターに襲撃されることもあり多様なハンターや職人、商人が集う街ですが、アジある市民街の一角に南天屋さんの事務所は存在します。 主な業務は「狩猟」と「商事」。要はハンター稼業もコミコミの萬屋さんで、その商売柄彼らの元には様々な事情を抱えた依頼人が訪れます。 依頼をさばくのは個人個人であったり、フルメンバーであったりとその時その時で様々。各々選んだ装備も得物も、もちろんそれぞれ! 個性溢れる四人組ときどきプラスアルファですが、過干渉することも放任することもなく、ほどよい距離感で日々過ごしていらっしゃるようです。 接客、護衛業を担当するのは黒髪の太刀使いシヅキさん。 その兄で、ハンターでありながら一級の薬師の腕を持つメヅキさん。 食材調達、タンク役はお任せあれ。南天屋の料理長アキツネさん。 口達者なオシャレ番長、南天屋の財政担当ハルチカさん。 一癖も二癖もある彼らはチマチマジミジミと依頼をこなしていきながら、多種多様な世界であるからこその様々な問題・事態に都度直面していきます。 生きることに懸命なだけのモンスター、ワケあってデビューを飾れずにいる新米狩人、己の業に自信を持つ職人、迷えるベテランハンター、エトセトラ…… ハンターであると同時にただの一商人でもある南天屋さんは、「依頼」であるからには「ハンターとして」仕事を完遂しなければなりません。 重なる思惑、事情に対峙しながらも、個々の価値観と良識を基にときに選択し、ときに行動に起こしていく彼らの道程。 広大な世界観を文章に落とし込む一方で、彼ら二足歩行サイドの感情や行動の推移も丁寧に展開されていく。それが【黄金芋酒で乾杯を】の魅力のひとつです。 (弐)表も裏も、光も影も 前述のように、モンスターハンターの世界には様々な文化、拠点、種族が根付いています。 ハンターの他、拠点に暮らす人々や狩り場の奥地で独自の文明を築く獣人種たち。もちろん、タイトルの如く主役を張るモンスターもしかりです。 大自然の中で生きる彼らのこと。豊かな自然やその合間合間に点在する拠点には、世界一周旅行もかくや! といったたくさんの魅力がぎゅっと詰まっています。 (【黄金芋酒で乾杯を】ではこういったモンハンの文明・モンスターの生態にちなんだ「MH的ことわざ・慣用句」も多く登場しています。コチラも要チェック!) モンハンは自由度の高い世界観、と冒頭で書きましたが、 公式書籍やメディア展開、ゲームショーなどによるインタビュー、ゲーム中フレーバーテキストなど、ある程度は公式設定があることも明らかになっています。 また、実際に拠点や狩り場を歩き風景を目に焼きつけるだけでも、拾える情報だってあるでしょう。 【黄金芋酒で乾杯を】にはそういった視覚情報や公式テキストからの着想はもちろん、農業、薬学といった独自の「踏み込んだ」視点が度々作中に登場します。 モンスターの素材や部位について。食材の流通や商人目線の物流について。ときにはハンターvs商人vsハンターズギルド、なんてことも起こります。 普段、何気なく目にしている暮らしの光と影の部分。誰が「それ」を狩り、誰が「それ」を加工し、自分たちの前に「提供」しているのか。 当たり前に「消費」されていく物事だからこそ、その明暗を隠すことなく描かれることで、ストーリーの深みや人間のエゴといったものを感じられるわけです。 ハンターという職業は、モンハンの世界においては華々しく、人々からの称賛と憧れを浴びる特別な仕事だとされています。 実際に村クエストをこなし集会所クエストを埋めて……とプレイしていくうち、人々からの信用が厚くなっていくことを実感することも多いはず。 では、ハンターという仕事をこなしてさえいれば、ハンター自身は自身の仕事に自負の念を持つことができるのか。 一方で、彼ら二足歩行側に狩られていくモンスターは、ただ本能と欲求に駆られたがために人里に姿を現したのか。 ゲームを進めていくだけでは決して触れる機会がないであろう、人間とモンスターが相対するが故に生じる生々しい感情、それに関わる思惑、苦悶と……希望。 生きていく上で、生活していく上で、気づかずにいたり目を逸らしたりしてきた、直接生活に関係している裏話もそこには在ります。 耳の痛い話……というよりは、ヒリヒリと痛くて、歯痒く悲しい。時々、【黄金芋酒で乾杯を】を拝読している最中にそう感じ取ることがあります。 (参)めちゃくちゃ怪しい。そして魅力的。モチロンキャラクターだってそうなのだ! 南天屋さんはシヅメヅご兄弟にアキツネさん、ハルチカさんの四人で構成されているわけですが、お手伝いとしてアルバイト獣人種の雇用もあったりします。 更には、現事務所は元は別の萬屋さんが経営をしていたとか。その人物たちも南天屋さんに縁あるようで、お話が進むにつれ登場を果たすことも。 南天屋さんが商人も兼任されているということもあり、彼らには彼らなりの独自の交流関係が築かれているという点にも注目です。 依頼人はもちろんのこと、食材調達先の懇意の商人や、武具加工職人、過去に所属していたグループのことなども…… 南天屋さんそのものもメインを飾るだけあってかなりの魅力(と個性)を醸し出しているわけですが、彼らの周囲を彩る人物たちも個々に大変魅力的です。 その一例といってはなんですが 当サイトの掲載作品とのコラボレーションでご一緒させて頂く機会がありました、南天屋さんのシヅメヅご兄弟をご紹介します! 独断と偏見です!オメーコイツ!! ( ‘д‘⊂彡☆))`ν゚)・;'(流石にこちらはテキストチェックして頂きました笑) |
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【シヅキ】(画像クリックで原寸大表示/別窓)
北方、フラヒヤ山脈地帯を故郷とする黒髪の太刀使い。ハンターとしては小柄な方で、右足部分に不利も抱えるが身体はしっかりと鍛えられている 兄メヅキともどもドンドルマにある萬屋・南天屋に籍を置く。狩猟時は前衛を担当し、普段の姿からは想像もつかない鋭い太刀筋と胆力、瞬発力を垣間見せる 過去の経験からモンスターの生態、特に素材に対する造詣が深い。一見は温和な気質の好青年だが、自らに否定的であったりと言動に陰りを見せることも 流水のように曖昧な色彩の瞳は彼の複雑な内面を象徴しているかのようで、非常に印象的。上質な迅竜の太刀と氷牙竜の防具を愛用する。23、4歳 【メヅキ】(画像クリックで原寸大表示/別窓)
シヅキの双子の兄。艶のある黒髪に翠瞳。額から右頬にかけて深い傷を負っており、普段は視界を失った右目部分を黒布の眼帯で覆っている 狩猟においては軽弩を扱うと同時に指揮系統を取り、パーティを先導する。薬師として負傷者の治療にあたることもあり、南天屋の面子から信頼されている 真面目な性格で知識欲も深く特に薬学に秀でているが、他人にそれを解説しようとすると途端に饒舌と化してしまい、対人への不器用さを発揮してしまう 弟ともども酒を好むが、どちらかというと甘いカクテル類を愛飲する。利き腕の関係で、彼の黒狼鳥製の腕装備は左右を反転させた特注品 |
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……つらつら書き連ねましたが、実際に作中で動いている彼らはまた生き生きとして大変魅力的ry 双子の兄弟でありながら、それぞれに向ける感情にはときに微弱な差があり、ときに相反するシヅキさんとメヅキさん。 南天屋さんのメンバー四人のうち二人、でこの破壊力です。【黄金芋酒で乾杯を】本編ときどき外伝に登場する彼らが、どのように作中を彩るのか。 華々しさは約束されず、表立って称賛されず、憧れは当人に伝えられないかもしれない……ひとえに、それは彼らが「狩猟」と「商事」の萬屋であるからこそ。 仕事に翻弄され、生々しい裏話に首を突っ込み、しかしモンスターをはじめとした世界に、ときに恐れを抱きながらも対峙し続ける彼らのこと。 彼らの軌跡は、物語の中に点々と痕跡を残し続けています。公式文言を借りるなら『名もなき狩人の矜持』と言えなくもないはず。 もちろん、彼ら南天屋さんだけでなく彼らに親しい人々、縁ある人々にも言えることです。 ヒトは、独りで生きていけるものではないのだと……モンスターハンターという作品への愛もコミコミで、噛みしめるように感じさせられる作品です。 現在、最新話付近は太刀使いシヅキさん、軽弩使いメヅキさんの過去にバリバリと踏み込んだ話となっています。 文体、ストーリー冒頭と、てっきりライトな口当たりなのかと思いきや、内には重厚な牙につけられた傷のような苦味、痛みもある。 モンスターハンターの世界観にメスを入れた、着眼点に驚かされる作品といえましょう。zok様の文句もここでお借りして……『是非、ご賞味あれ』! (文章:わに) |
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TOP / NEXT UP:24/04/25 挿絵追加:24/10/28 |